JESSE HARRIS

アメリカン・フォークやカントリーといったルーツ・ミュージックの匂いを残しつつ、ニューヨーカーならではの都会的なセンスと、ブラジル音楽にも通じるさりげない軽快さを備えた絶妙なメロディが魅力。

1969年NY生れ。幼少からクラシック・ピアノを習い、10代でボブ・ディランやニール・ヤングを聴くようにりギターを手にした。レベッカ・マーティンと組んだ「ワンス・ブルー」で1995年にEMIからデビューし、セルフタイトルのアルバムを1枚リリースした。デュオ解散後に、トニー・シェアー(G)、ティム・ランツェル(B)、ケニー・ウォールセン(Ds)と「フェルディナンドス」を結成。よりオーガニックでレイドバックしたバンドサウンドで、当時のNYイースト・ヴィレッヂ界隈のアットホームな雰囲気を芳醇に伝える佳作を残している。

同じ頃、イースト・ヴィレッヂにあるクラブ「Living Room」を拠点に活動を続けていたノラ・ジョーンズのバンドにも参加し、世界的なヒット作となったノラのデビュー・アルバム「Come Away With Me」の制作に全面的に関わった。このアルバムに提供した「ドント・ノウ・ホワイ」は2003年のグラミー賞最優秀楽曲賞を受賞し、一躍その名を世界的に知られるようになった。

以降、スモーキー・ロビンソンやウィリー・ネルソン、ソロモン・バーク、エミルー・ハリスなどの大御所から、キャット・パワー、ファイストなど新進アーティストへの楽曲提供、メロディー・ガルドー、マデリン・ペルー、リズ・ライト、マリア・ガドゥら女性シンガーとのコラボレーション、ブライト・アイズなどのオルタナティヴなアーティストや、マリーザ・モンチとの客演など活動の場は多岐にわたる。近年はブラジルのミュージシャンとの交流を活発に行う。親日家としても有名で、これまでに多数の来日公演を行ったり、畠山美由紀やおおはた雄一、Port of Notesなど日本人アーティストのアルバム・プロデュースも手がけている。

頑ななまでにシンプルなサウンド作りにこだわり、楽曲作りやプロデュース・ワークにおいては、きらびやかな演出や小手先の装飾などをすることがない。楽曲が持つ本来の美しさを、温もり溢れるサウンドで伝える質実さを身上としているようである。

最新作は、キャリア初となる全篇弾語りの叙情的な楽曲集『ボーン・アウェイ』(ヒルストーン2013年)。

その他詳細はHILLSTONE→http://www.hillstone.jp/artists/jesseharris/

オフィシャルサイト→http://www.jesseharrismusic.com

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